ユキヤナギの丘で、もう一度君を好きになる

翌日、帰路につく両親や親戚たちを見送った後、僕たちは早速レンタカーを借りて観光へ出発した。

下調べはバッチリしたので、全てがスムーズに進む。

今日向かうのは美瑛。広い北海道の中で僕らが一番行きたかった場所だった。

緑鮮やかな大自然は都会派ではない2人にはぴったりの場所だ。

観光シーズン真っ盛りの夏休み、思っていた以上に道も混み合っていた。

お目当てのパッチワークの路。どこを見ても色の違う木々たち。車を止め、手を繋ぎながら歩くその道はまるで異世界にいるようで。

僕らは他の観光客の多くがするように、何かのCMに使われたという木の前で記念撮影をする。

昨日、永遠の愛を誓い合ったばかりの2人はいつまでもそのシンボル的な木々たちを眺めていた。

そして四季彩の丘では満開のラベンダーを見ることができた。

その辺り一面濃い紫色の中をトロッコに乗りゆっくりと進んでいると、本当に日常を忘れてしまいそうな感覚になる。

隣の詩織は「ね、あっち見て!」「いい匂い!」などとキョロキョロしながら彼女らしくその非日常を堪能している。

そんな様子に僕がどれだけ癒されているか、彼女は分かっていないだろうな。