(でも~~~~~~!!!!!)


これじゃますます、彼氏ゲットの道のりが遠くなる。

今になって、クリスマス前に話していた、なべっちの彼氏の友達との合コンが惜しくなった。


(あたしってチャンスを逃す女…)


でも、その前に大きな難題が立ちはだかっていた。

―――学期末試験。


『範囲 P250~………』


なんとなく、絶望的な予感がする。

範囲をノートに書き写しながら、焦りを感じていた。

教室の中、ちらりと安堂くんを見ると涼しげな顔で、ぼんやりとしている。


「安堂くん、よゆーだね」


すかさず気付いたなべっちに腕を突かれた。


「…あたし、バレンタイン楽しむ余裕ないかも…」

「なによ、やる前から弱気~!? テストは11日まで!今年のバレンタインは月曜日!土日があるじゃないっ」

「ある、けど…」


でも。

まさか安堂くんにチョコを渡すなんて…、だって。


「去年凄い倍率だったんだから、気合い入れないと負けちゃうよ!玲美たち、今からめっちゃ張り切ってんだから!」


なべっちの言葉に、今度は玲美たちの方を見た。

グループで集まって、雑誌を見ながら何か話している。