次の瞬間――… 一瞬にして、引力のように巻物に身体が引き寄せられる気がした。 逃れる術はない。 ただ、ただ唐突だった。 「きゃあぁあ―!」 そして自分の悲鳴を最後に何も、見えなくなった。 ばたん……巻物は静かに、その役目を終えた様子で閉じた。 そこに残ったもの――…静寂のみだった。