南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )




「分かった……。」


「佑麻?」


「好きにすればいいよ。」


「…おい、」



私の投げやりな返事に、どうも納得のいかないらしい瀬那は、



「…やだ!……もう、知らない!!!」


「っ、」



自分の右手を私の左手へと伸ばしかけてやめた。


正確には私が拒絶したって言うのが、正しいかもしれない。

触れる寸前、「やだ」って…。
初めて触らないで欲しいと思った。


きっと、私は初めて瀬那を全身で拒絶した。



瀬那の驚いた顔を見て、なぜかその場にいられなくなって、もうどこに行くでもなく走って



走りながら涙が出てきて、どうしたら良いのか自分でも分かんない。



一つ分かるのは、やっぱりどうしょうもないほど瀬那が好きだってこと。