「森坂先輩またミスですか〜?」

「ぷっ、やっぱ抜けてて可愛すぎねぇ?結構ガチで萌えてきた。」

「あっちの班の引率やばそうだね〜!」

「あれはあれで楽しいんじゃない?」




…あー、もう恥ずかしい。
私の班と瀬那の班、両方の生徒の声がチラホラ聞こえてきて、穴があったら入りたい。


スコップがあるなら、穴でも掘りたい。


こんな事なら、引率中の時間割が大嫌いな数学だからって張り切って立候補なんてするんじゃなかった!!!


私が中学生の案内役なんて…無謀すぎた。



もういっそのこと、私の班も瀬那が引率してくれな…




───────グイッ


「っわ、!?」


「中学生相手に、舐められてんなよ。」



すぐ耳元で瀬那の声がして、

頭をポンポンされて、


「へ…、」



瀬那に抱き寄せられたんだって理解するのに時間がかかってしまった。



「…せ、瀬那!み、みんな見てるよ!!」


「見せてんだよ。」


「み、見せてる…って、なんで?!」



まさかの瀬那の行動に、恥ずかしくて口をパクパクさせてしまう私。