確かに私はバカだけど。
私のことバカって言ってもいいのは、瀬那だけなんだから!!!



「あの〜!森坂先輩って、彼氏いるんすか〜!」


「お、何!お前 狙ってんの?」


「だって、顔はタイプだし、抜けてて可愛いし、年上に憧れる年頃だし?森坂先輩〜、俺 けっこうモテる方なんすけど、どうっすか?」



「っ、ど、どうっすか?じゃない!私にだってちゃんと「佑麻。」






ビクッと肩が揺れて、誰の声かなんて振り向かなくても分かる。



でも、どうして?



「ど、どうして瀬那がここにいるの!?」


このコース表からすると瀬那たちは、教室を回るんじゃなかったっけ?なんで、体育館に…?



「それ、こっちのセリフ。お前の班、次 教室ルートだろ。」


呆れを通り越して、もう何だか哀れとでも言いたげな瀬那の眼差しに持っていたコース表へと再び視線を向けた私は



「…っげ!……瀬那の事ばっか考えてたら、瀬那たちのコースと自分たちのコース間違えたぁ〜!!」


「…そんな事だろうと思った。」



…うぅ。私ってやつは、どうしてこうもバカなんだろう。何をやらせてもダメ!…瀬那に呆れられるのも無理ない。