「み、皆さん!今度は体育館に行きますよ〜!はぐれないで下さいね〜…」



いくつかの班に分けられている生徒たちを、たった1人で率いるのは…私にはとてもじゃないけど



無理!!!!!!



「私もあっちの班が良かった!!!」

「私も〜〜!!」

「俺は、この人 結構タイプだけどな。」

「男子の意見は聞いてないの〜!」



だって、もう今どきの若い子と来たら!話は聞かないし、中学生のくせに無駄に大人っぽいし、視線の先は他の班を引率する瀬那だし〜〜〜!!



い、言っておきますけどね?
南 瀬那くんは、私の彼氏で!この私ですら、付き合ってもらうまで長〜〜い片想いをして、それで



「あの、森坂先輩!!体育館、行かないんですか?」


「へ!…あ、ご、ごめんね!」



1人瀬那との今までを振り返っていた私はすっかり立ち止まって回想に浸っていた。


そうだ、これから体育館に行くんだった!


「さ、さて!気を取り直して行きましょ〜!こっちですよ〜!」


なるべく明るく、笑顔を心がけてはいるものの


「大丈夫かな、この人…」

「可愛いじゃん、抜けてて。」



中学生にまで、バカにされる私って…何?!