南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )




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あれから、無事に荷物を整え、保健室へケーキを取りに行き学校を出た私たちは



近くの公園のベンチに2人並んで腰掛けた。



「あのね、えっと!これ、3回もスポンジ失敗しちゃって、4回目でやっと形になったんだけど、でも!味の保証は…出来なくて、」



【Happy Birthday☆+。:.゚
♬.*SENA 18th】


チョコレートのプレートに、頑張って文字を書いた。我ながらさすがに4回目ともなるとスポンジも上手に焼けたし、比較的クリームだって上手に塗れた。



でも、何と言っても味見が出来ないから、味の保証は出来なくて。


塩と砂糖を間違えた!なんて、典型的なミスはもちろんしていないし、クリームだけなら1口味見して問題ないのは把握済み。


問題は、見た目は上出来であろうスポンジ。



1度目は上手く膨らんでくれなくて、


2度目は何故かオーブンの中で破裂。


3度目は焼きすぎて焦げちゃって……


4回目、奇跡的にやっと綺麗に焼けた。