いや、瀬那が飼い主なら…それはそれで…美味しい!ワンッ!(目を覚ませ)
「お前、今」
「ん?」
嬉しそうなこと間違いなしの私の顔を覗き込みながら、少し不機嫌そうな瀬那は続ける。
「嶋中のこと、見てた?」
「え、…あー、うん!髪切ったんだな〜って?」
別に悪いことをした訳じゃないのに、やけに視線は泳いじゃって
これじゃ、後ろめたい気持ちがあるみたいじゃん!
でも、まさか"誕生日プレゼントのイイ案を貰おうと思って"なんて口が裂けても言えないし
髪切ったんだな〜って、思ってたのも本当のこと。
ほら、嘘は1つもついてない!
なんて知らぬ間になぜかドヤ顔してる始末。
「……あっそ。」
「ん?……あ!もしかして、ヤキモチ?!」
「アホか。そんなんで妬くかよ。」
ニヤッと口角を上げて笑う私を、一睨みする瀬那。やっぱりその目ですら私を虜にして離さない。
あぁ、もう!!!
やみつき、骨付き、フライドチキン!…では、ないか。


