「………え、何…イチゴ」
今起きたことを整理出来るほどの余裕も脳みそもない私と、
「ばーか。」
いつもの様に、ただ楽しそうで余裕綽綽な瀬那。
「え…だって、イチゴを食べようと思ったら…瀬那が居て…それで…」
瀬那の唇が、ゆっくり振ってきた気がしたけど、一瞬で離れて…
いや、あれは夢か?まさか、そんな瀬那がこんな場所で…キ、キスなんて。
「それで?」
クスクスッと笑う瀬那は完全に私をからかって遊んでいる。
「それで……イチゴは?…私食べてないよ?」
「は?…そこ?俺とのキスより、イチゴが気になるわけ?」
ボッ/////
やっ、やっぱり現実?!
「キ、キ、キス…やっぱり、さっきのキス?一瞬で…その、何が起きたか理解出来なくて…それに、私の都合の良い夢だったかも…って思ったから…」
「……はぁ。」
あ、また呆れた時にするため息が聞こえてきた。
だって、基本冷たい瀬那様だよ?
今 キス魔スイッチ入るポイントなんてなかったし…


