南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )




気づけば、少し離れたところに瀬那の背中を見つけて


自分がどんだけ妄想の世界に浸っていたかを思い知る。



「…佑麻、こっち」


「うん…今行く!」



大きめの声で瀬那に名前を呼ばれて、嬉しさでまた顔がほころぶ。

上手いなぁ、瀬那は。私のツボが分かってるもんね!!いよっ、日本一!!


え?古い?
ジェネレーションギャップ?
やめてあげなよ、作者の歳が怪しまれるでしょ。



「ほら、これ。」


「ん?」


駆け寄った私に、瀬那が見せたのは真っ赤に色付いた形の良い綺麗なイチゴ。


きっと、絶対、甘いんだろうなぁ〜って思わせるソレを瀬那は親指と人差し指でつまんでいる。