南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )




「どの資料取りたいわけ?」


「あ、……いや、」



久しぶりの俺に戸惑っているのか、俺なんかとはもう話したくもないのか。


なぜか目を合わせてもらえず、さ迷う佑麻の視線。




椅子に乗っかる佑麻を見上げる俺と、相変わらず資料の入った本棚へと視線を向けたままの佑麻。



…こっち見ろよ。



「……取ってやるから、言ってみろよ。」


「…いや、その…す、すみれが丘の資料を、」



そう言う佑麻の手を伸ばしていた場所へ視線をやれば、明らかに【す】のゾーンじゃない。



入口すぐにある【あ】のゾーン。
バレバレな嘘付くなよ。

…進路、変えんの?
俺と一緒のとこ行かなくても済むように?



「そこ、【あ】だけど。すみれが丘はあっち。」


「っ、」



俺の言葉にハッとした様子の佑麻は、下唇を噛み締めたまま黙り込んでしまう。


「言えよ。…なに取ろうとしてたわけ。」



なんで、こんなムキになってんだろ。
別に佑麻がどこに進路変えたって、俺がとやかく言う資格ねぇのに。