私はちゃんと、行動にも移してたつもりだったのに、な。
「じゃあ、攻める。」
「え?」
「森坂に俺の本気が伝わるように、俺 攻めるから。ちゃんと考えてよ?俺のことも。」
逃げられない。
私 自分で逃げられない状況を作る達人かも。
嶋中くんはすごくいい人で、優しくて頼りになって、私のこと分かってくれて、私を好きだって言ってくれる人。
傷付けたくない、困らせたくない、悲しませたくない。
嶋中くんを好きになって、一緒に笑いあって毎日を過ごせるなら…それ以上の事なんてきっとないはずだけど。
「…わ、分かった。」
どうしよう。そんな日が来るなんて、これっぽっちも想像できない。
勢いで分かったなんて言っちゃったけど、本当のところ3割くらいしか理解出来てないし、頭の中は瀬那は今、何を思ってるのかな?ってことでいっぱいだったりするから、最低だ。


