片付け出すと、出てきたアルバム広げて思い出に浸っちゃうし。


映画を観に行けば途中で寝ちゃうし。


トリプルでアイスを頼めば食べる前に落としちゃうし。



そんな私でも良いって、私を好きだって瀬那が言ってくれた時。夢みたいだった。



もう、幸せすぎて涙が出た。


頑張ってよかった、想いが届いたって。
本当に本当に、言葉では言い表せないほどの幸せを貰ったんだよ。



そんな私が、瀬那にしてあげられる事ってなんだろう。そう、考えた時に、



1番に思ったのは、私が側にいて笑わせてあげること!!



でも、それには欠点があってね?
今回みたいに、瀬那を悲しませたり苦しませたり、時には傷付けたりしちゃう可能性がある。



瀬那がヤキモチ妬いてくれることが、すごい嬉しいって言ったら怒られちゃいそうだけど。


あー、好きなのは自分だけじゃないんだって、実感できる瞬間だから。



瀬那のために『別れ』を選ぼう。


一瞬…私の頭に過ぎった最悪な選択肢を、ブンブンと頭を振って掻き消す。


ねぇ、瀬那。
揺れる心に手を当てて深呼吸してみても、今日の空みたいにスッと心が晴れることはなかったよ。



会って、ギュッて抱きしめて貰ったら、こんなモヤモヤすぐに消えちゃうのにな。