「いい加減…現実見てくださいよ。もう十分、南先輩に甘い夢 見させて貰ったんじゃないですか?最後くらい先輩のこと考えてあげてくださいよ。」
「っ、…」
「この話は、よ〜く考えて下さいね!私来週からテスト週間でしばらく顔出せないと思うって、南先輩にも伝えて下さい。あ、これ…お釣りは森坂先輩にあげます。それじゃ、また。」
「ちょ、待ってよ!まだ、話が…!」
いつの間にか空になった紗菜ちゃんのパフェ容器の隣には千円札が置かれていて、
ヒラヒラと片手をあげて振り向いた紗菜ちゃんは、やっぱり可愛いんだ。
中学3年生との戦いは見事に敗北。
「瀬那……明の星学院大学、行きたいよね…」
一人ぼっち、テーブルの上にあるガトーショコラを口へと運べば思っていたよりもずっと、苦くて…
私の中に、得体の知れない黒いものが込み上げてくる。
……どうしよう、私。


