南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )





「南先輩と別れてくれますか?」



「………へ?」



頭を鈍器で殴られたような衝撃を私に与えて、それでもなお笑ってる。


弧を描いて笑う口元、大きな目をくりくりさせて私を見つめる彼女はやっぱり、悔しいけど可愛くて。


女の私でもドキッとしてしまうくらいだから、男の人からみたら絶対にドキドキしてしまう生き物だと思うんだ。




「だーかーら、別れて下さい。南先輩と!」



「…絶対に嫌。」



バカな私でも、こんな話だろうと薄々分かってたんだ。わざわざ瀬那が居ない時に私と話したいことなんて、分かりきってるもん。



でも、これだけは簡単には引けない。


相手が誰でも、絶対に譲れない。
やっと手に入れた瀬那の『彼女』って称号。


茉央ちゃんが自分のことみたいに喜んでくれて、黒崎ちゃんが思わず嬉し泣きしてくれちゃうくらい、奇跡に近い、今も夢じゃないかって思ってしまうくらい。


好きで、大好きで仕方ない瀬那の『彼女』を、自分から手放せるわけがない。



「森坂先輩って、…南先輩の迷惑、考えたことありますか?」


「瀬那の迷惑…?」