南くんの彼女 ( 七 転 八 起 ⁉︎ )


「…言われて満足してないで、たまには瀬那から言ってやれよ。…逃げられんぞ。」


「そうそう!新1年男子からも2年男子からも…なんなら6組の宮田とか…あ!嶋中も…って佑麻ちゃん中々 人気だよね!危ないっすよ、瀬那くん。」


………っ!


はぁ…また勝手にモテてんのかよ。ちょっとでも目を離せばすぐ他に可愛がられてる。

ほんと、ショコラとそっくり。

危機感もなく嶋中に笑いかけてるし、髪触らせてるし。


あー、帰ったら電話すっかな。
…いつぶりだろう、電話すんの。

でも、今 無性に声が聞きたい。
少し幼いあの声で”瀬那”って、呼んでほしい。

”俺だけ見てて欲しい”って、言いたくなるのはやっぱり俺の独占欲が強いからなのか?


まぁ、誰にもやんないけどな。
って口に出せればあいつも喜ぶのかな。


…言えねぇけど。