あんな恥ずかしくて抹消してくれてもいいような記憶…いつまで覚えてるつもりだよぉ。
「やっぱりあの人が奈楠さん…?ってことは、お兄さんの彼女さんだよね。綺麗な人だった!」
「そ。……兄貴の彼女相手にどっかの誰かさんは嫉妬してたけどな?」
「……あ、あれはだって…お兄さんの彼女さんだって知らなくて。」
「あれがキッカケで俺のこと名前で呼ぶようになったっけ。懐かしいな。」
ふっ、と笑ってあの日を思い出しているらしい瀬那を見て、瀬那も私と同じように日々「好き」の気持ちが増してくれてればいいな…なんて思った。


