「わっ、美味しそう〜〜♡」
リビングへ案内された私は、テーブルいっぱいに並んだご馳走に思わず目を輝かせて笑顔100%
対する瀬那は、いつものように呆れた眼差しで私を…
「…見てなかった、」
「は?」
「い、いえ…こっちのセリフです!!」
きっと呆れた顔してるだろうと振り返った瀬那の顔は、いつにもまして穏やかで優しくて、まるで私を全部全部包み込んで、甘やかしてくれているような…
そんな温かさを感じる。
「さ、座って!ご飯にしましょう〜♪♪…にしてもお父さん遅いわね〜!早く帰って来るって言ってたのに。」
瀬那のお母さんに急かされて、瀬那の隣の席へと座った私を、正面からお兄さんが見つめてくる。
……うわ〜…瀬那に似てる。
でも、雰囲気が全然違う。兄弟って不思議だな。
「…あれ?瀬那やめて俺にしたくなった?」
「へ……あ!いや…瀬那と似てるな〜って…」
ニコッと微笑むお兄さんは、瀬那とはやっぱり声も話し方も笑い方も…何もかも違って
私が好きなのはやっぱり、瀬那の声、瀬那の話し方、瀬那の笑い方……瀬那の全部。
同じ血が流れているからと言って、悪いけれどお兄さんには微塵も魅力を感じない。
「兄貴。」
「…はいはい、黙って見つめるだけにするから許せよ。」
「…あんま見んな。」
「お?独占欲 丸出しな瀬那なんて貴重だな。」
「そんなんじゃない。あんま見られてたら飯 食いづらいだろ。」
急に始まった兄弟喧嘩…いや、喧嘩ではないんだろうけど。


