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「で、結局 仲直りしたわけだ。」
「仲直り…って言うか、まぁ。」
別に喧嘩してた訳じゃねぇし。
佑麻を家まで送った俺が家に帰ると、なぜか俺の家のリビングには『おまえんちか。』と突っ込みたくなるくらいリラックスしながらテレビを見る礼央がいて
帰ってきた俺を見つけて、「おっかえり〜」と歯を見せて笑う礼央に溜息をこぼしながらも、仕方なく俺の部屋へと場所を移したところ。
「珍しく俺に電話かけてくるから何かと思えば、『佑麻に…拒絶された』って。あの時はついに瀬那も男気見せて押し倒したか?!って思ったのに……、詳しく聞けば『手を振り払われた』って……あれには全米が涙したよ。」
「うるせぇよ。」
なんで俺と佑麻の話題で全米が涙すんだよ。
っとに、礼央ってアホって言うか…なんて言うか…佑麻とは部類が違うけど、レベルは同じって言うか。
「で?」
「は?」
「仲直りのチューはしてきたわけ?」
「っ、」
「あ、したんだ!その反応!したんだ?!」
「ったく、うるせぇな。…流れで、ってか何でお前に言わなきゃなんねぇんだよ。」
口元に手を当ててニヤニヤと俺を伺う礼央に、今更 人前で堂々と佑麻に降らせたキスが恥ずかしくて仕方なくなってくる。


