「洸さん、あなたにはこれらの国と共に、あるいは競争しながら冥王を討伐してもらいます。そして討伐を成功してこの世界の英雄となり幸せに暮らして頂きたいです。」

「だが、そう言われても俺は魔法使えないしどうにも出来ないぞ。」

そう俺は現世では勿論魔法を使えなかったし、剣も握った事が無いただのチンピラだ。いきなり魔法と剣の世界に行っても活躍できる訳が無い。

「大丈夫です。私が洸さんに魔力を差し上げます。どのくらいの魔力が付くかは人それぞれですけど最低限の魔力は身に付きます。」

クレアはそう言い、呪文的な何かを唱える。とりあえず、聞いていて不快っていうか怖い感じがするので早く終わらないかな~と思いながら俺は静かに待っていた。

それから10分後。

「はい、終わりました。これで洸さんは魔法を使えるようになりました・・・が、どうも魔力が必要最低限の魔力しか身に付かなかったみたいです・・・。」

「えっ?じゃあ俺、この世界の奴らと戦えないじゃん・・・。」

これにはクレアも困った様でしばらく考える。そして一つ閃くのであった。

「でしたら洸さんに一つだけ最強の魔法を教えてあげます。一日一発しか撃てない必殺奥義みたいなものと思って下さい」

「ちょい待ち、必要最低限しか魔力が無い俺がそんな魔法使えるわけないやん・・・。」

「大丈夫ですよ。この魔法は魔力は関係なく覚えられます。ただ、それだけに連発が出来ない一日一発の大技です。使うべきところを誤らない様にしてください。それでは教えます・・・七つの稲妻の魔法『セブンインパクト』を!」