桐島部長の腕の中、奏汰の顔を見る。
怒りに満ちたその顔に、狂気さえ伺える。
フッと私から桐島部長の身体が離れたと思ったら、
「走るぞ。」
と、耳元で囁かれ、手をしっかり握られ、階段へと駆け出した。
背後で奏汰の声がした。
「かえでっ――――!!!」
繋がれた手から、部長の熱が伝わる。
こんなにも駆けたのは中学生以来かも。
そんな暢気なことを考えてたら、前を走る部長が、急に振り返った。
「良かったのか?」
あれだけ駆けてたのに、息ひとつ上がってない。
「はい。」
そう答えれば、桐島部長は一段高いところに居る私の額にゆっくりとキスを落とした。
驚く暇もなく、また手を引かれ駆け出す。
車止めに止めていた部長のベンツに乗り込む。
離れた手が、また繋がれた。
「今朝、お別れしたばかりなのに、こんな形で戻って来てしまって、すみません。」
「どうして謝るの?楓さん。私は大歓迎よ。」
部長のお母様の温かい笑顔に救われる。
どうぞ、いつまでも居てね。と、さらに優しい言葉を掛けられ、胸がグッと熱くなった。
「荷物、俺の部屋に運ぶか?」
「え・・あ、はい。すみません。」
「もう謝るな。昨日も言ったはずだ。嫌なら連れて来ない。迎えにも行かないだろう。だから、もう謝るな。」
「ありがとうございます。」
上手く笑えただろうか?
部長も、部長のお母様も理由も聞かず、私を受け入れてくれることに、本当に感謝する。
怒りに満ちたその顔に、狂気さえ伺える。
フッと私から桐島部長の身体が離れたと思ったら、
「走るぞ。」
と、耳元で囁かれ、手をしっかり握られ、階段へと駆け出した。
背後で奏汰の声がした。
「かえでっ――――!!!」
繋がれた手から、部長の熱が伝わる。
こんなにも駆けたのは中学生以来かも。
そんな暢気なことを考えてたら、前を走る部長が、急に振り返った。
「良かったのか?」
あれだけ駆けてたのに、息ひとつ上がってない。
「はい。」
そう答えれば、桐島部長は一段高いところに居る私の額にゆっくりとキスを落とした。
驚く暇もなく、また手を引かれ駆け出す。
車止めに止めていた部長のベンツに乗り込む。
離れた手が、また繋がれた。
「今朝、お別れしたばかりなのに、こんな形で戻って来てしまって、すみません。」
「どうして謝るの?楓さん。私は大歓迎よ。」
部長のお母様の温かい笑顔に救われる。
どうぞ、いつまでも居てね。と、さらに優しい言葉を掛けられ、胸がグッと熱くなった。
「荷物、俺の部屋に運ぶか?」
「え・・あ、はい。すみません。」
「もう謝るな。昨日も言ったはずだ。嫌なら連れて来ない。迎えにも行かないだろう。だから、もう謝るな。」
「ありがとうございます。」
上手く笑えただろうか?
部長も、部長のお母様も理由も聞かず、私を受け入れてくれることに、本当に感謝する。

