昨日、私は右側の助手席に乗っていた。
そこから眺める桐島部長の顔は、いつもの冷酷な彼の顔ではなく、男の色気たっぷりの顔だった。
惹き付けられた。
桐島部長のその横顔に、私の心は揺れ動いた。
「・・・えで。か―えーでっ!!」
「え?何?呼んだ?」
「さっきから何度も呼んでる。」
「あ、ごめん。で、何?」
「帰りも迎えに来てあげるよ。」
「は?良いよ。何時に終わるかわかんないし。」
「電話、ちょーだい。そしたら、迎えに来るから。」
「ねぇ、奏汰こそどうしたの?何かあった?」
「何もないよ。今晩、一緒に夕飯たべようよ?」
明らか奏汰の様子がおかしい。
昨日、桐島部長に送って貰ってたのを見て、奏汰の過保護度が過ぎてるのか?
どうせ抗っても勝てっこないのはわかってるから、素直に夕ご飯を一緒に食べることにした。
会社前の車道。
ハザードを付けて、歩道ギリギリに車を寄せる。
と、前から、桐島部長が歩いて来るのが見えた。
それは奏汰の目にも留まっているはず。
フロントガラスいっぱいに桐島部長が入った瞬間、奏汰に腕を引かれ、その腕の中に収まった。
その刹那、桐島部長の視線が私達を捉え、何事もなかったように、社に向かって歩いて行った。
「ちょっ!!何してるのよ!奏汰!!」
「嫌なの?楓。」
「嫌じゃないってか、そういう問題じゃない!誰が見てるかわからないでしょ!!」
そう言って車から勢い良く飛び出し、奏汰に悪態でも吐いてやろうと振り返れば、車から降りた奏汰は、その高級車に凭れ掛け、私に優雅に手を振っていた。
そこから眺める桐島部長の顔は、いつもの冷酷な彼の顔ではなく、男の色気たっぷりの顔だった。
惹き付けられた。
桐島部長のその横顔に、私の心は揺れ動いた。
「・・・えで。か―えーでっ!!」
「え?何?呼んだ?」
「さっきから何度も呼んでる。」
「あ、ごめん。で、何?」
「帰りも迎えに来てあげるよ。」
「は?良いよ。何時に終わるかわかんないし。」
「電話、ちょーだい。そしたら、迎えに来るから。」
「ねぇ、奏汰こそどうしたの?何かあった?」
「何もないよ。今晩、一緒に夕飯たべようよ?」
明らか奏汰の様子がおかしい。
昨日、桐島部長に送って貰ってたのを見て、奏汰の過保護度が過ぎてるのか?
どうせ抗っても勝てっこないのはわかってるから、素直に夕ご飯を一緒に食べることにした。
会社前の車道。
ハザードを付けて、歩道ギリギリに車を寄せる。
と、前から、桐島部長が歩いて来るのが見えた。
それは奏汰の目にも留まっているはず。
フロントガラスいっぱいに桐島部長が入った瞬間、奏汰に腕を引かれ、その腕の中に収まった。
その刹那、桐島部長の視線が私達を捉え、何事もなかったように、社に向かって歩いて行った。
「ちょっ!!何してるのよ!奏汰!!」
「嫌なの?楓。」
「嫌じゃないってか、そういう問題じゃない!誰が見てるかわからないでしょ!!」
そう言って車から勢い良く飛び出し、奏汰に悪態でも吐いてやろうと振り返れば、車から降りた奏汰は、その高級車に凭れ掛け、私に優雅に手を振っていた。

