その手に錠をはめるまで



あきれ半分、心の中で突っ込む。


手際よくサンドウィッチを作っていく。


卵をゆでて、それからパンを切って・・・・・・。


どうしてあたしが彼に、雨にここまでしてやらないといけないの。


はぁっ、とため息のような短い息を吐いて、あたしは完成したサンドウィッチを見つめる。



「今日もうまそうだな」



「・・・・・・そんなこと言ってないで、早く食べれば」



そっけない気もするけど、断じて照れているわけじゃない。



「ああ」



あたしたちはリビングに行ってサンドウィッチを食べ始める。



「で、収穫あったんでしょ?」



雨が来るのは、何か進展や収穫があるとき。


情報をあたしに持ってきてくれる。


あたしはあまり情報操作が得意じゃないけど、雨は大の得意だ。