その手に錠をはめるまで



どこにだよ。


そう思いながら情報が乏しすぎるから、仕方なく情報集めのためについて行く。



「ああ、キミ。


ここの場所を漏らしたりしたら、例え気に入ったキミでも殺っちゃうよ?」



こいつ、思った以上に強いのかもしれない。



「ところでぇ、キミ新入りだなんて言ってるけど、どうやって入って来たのさぁ」



「どうやってって、普通にここにきて門番さんに憧れの人がいるって言ったら、普通に中に通してくれたんですけど?」



ホントのことだ。


名前は出さないけど、ね。



「はぁ、やっぱり。


最近警備が緩い気がしていたんだよねぇ。


まあ、キミみたいな入り方をした奴も多いと思うから、安心しなよぉ」



“安心”って、やっぱりこいつ洞察力が鋭い?