「な、な、なわけないでしょ」


うわ〜、噛んじゃった


これじゃあ、バレバレだよね…もうデートに行ってきますって言ってるのと同じじゃん!


「あらそう?
 てっきりデートかと思ったわよ
 ざ〜んねん」


お母さんは頭に拳を当ててコツンとしてテヘッって言った


それに私がムッとするとごめんってばと謝ってくるけどその様子から全然悪びれる様子はない


これは完全完璧気づかれているよね…最悪だよ



「もう、時間やばいから行くね
 早めに帰ってくるから〜」


そういう私にお母さんはさらに追い打ちともみられる言葉で


「今日は特別に帰って来なくてもいいから
 ね〜」


バタンッ


ドアが閉まった…


最後に聞こえた声は聞かなかったことにしよう…


うん、うん


一人で納得したのだった