最近、気になってることがある。

それは、周りが静かだからこそ気づくこと。


  よし、今日は掃除当番当たってないな。

私は帰るところだった。

 「ねぇねぇ!今日ドーナツ食べ行こー?」

かすかにそんな声が聞こえた。
見ると、そこにいたのはほずだった。

ほずは今日も友達に囲まれている。

めぐとナツと由紀。

 「わー美味しそうデスネ!」

 「OK!……でも、めぐ今日掃除当番だ。」

私は気にせずカバンを持った。

 「萌々ー!」

突然自分の名前を呼ばれる。

びっくりして振り返ると、めぐがいた。
笑っていた。

え…………

期待に目が光る。

 「掃除当番代わって!」

え…………?

「…………いいよー!」

そう答えながらも、私はうつむいていた。

 「ありがとー、ホント助かる!」

そう言うと、めぐはみんなと帰っていった。

私は焦った。

何考えてんだろ私。

今日は誘ってくれるかな、なんて…………

私はこの人たちと出掛けたことが無い。

友達だと思ってたのは…………私だけ?

いやまさか!
せっかく出来た友達を私は疑うの?

こうやって、何度自分に言い聞かされただろう。

もとからのグループに私が入れてもらったんだから誘いずらいのは当たり前だよ、きっと。

…………本当にそれだけ?

実は思ってる。
私が、邪魔をしているのかもしれない。

私は…………ここにいてもいいのかなぁ。

  弱気になっちゃ駄目だ。

とにかく今は、ちゃんとみんなと話せる。

きっと、前と同じにはならないよ。