パタン…………

自分の部屋のドアを閉める。
頭の中は真っ白だ。

俺は…………何をした……?

本来この力は、唇を重ねなくても顔を近づけるだけで十分効果は出る。

なのに…………

俺は……なんてことを…………!

萌々に吸い寄せられるようにして、気がつくとキスをしていた。
俺はきっと取り返しのつかない事をしてしまったに違いない。

萌々は、このキスをどう思ってのだろう。

………………

でも…………柔らかかったな…………

そして思い出す。
萌々の唇の感触を……。

ってーーー!
だ・か・ら!!
何考えてんだ俺は…………!

頭が混乱して、とても冷静ではいられない。

あー…………明日謝らないとな。

…………でもまじで……あの唇…………

俺は頭を掻き回す。

結局俺は、1日寝られなかった。