そんな今日も例外ではない 放課後、通学路から少しそれた河原で一倫(かずのり)を待っていた 湿気を含んだ初夏の風が夏草をなでてゆく 額にかいた汗が徐々に消えて心地よい肌とは逆に心は湿度が高過ぎて気持ち悪い 「なんでそんなに浮かない顔してんだ」 沈黙を破ったのは一倫(かずのり)だった 切りすぎた前髪を気にしながら私は重い口を開く 「りん先輩、キスして」 わたしは一倫(かずのり)のことを後ろの漢字の音読みから『りん』と呼んでいた