大航は家までわたしを送ると、明日の朝も迎えに来るからと約束をして別れた その日の夜はいうまでもなくなかなか眠れなかった 何しろ、今日の今日まで死のうと考えていたのに こんなにも胸がときめく一日を過ごせたなんて今までにあっただろうか これは大航のお陰である もし、あのまま助けてくれなければ、今頃どうなっているか想像もつかない やわらかで新鮮な思いに包まれていつの間にか眠ってしまっていた