あたしの腕をきしむほど強く掴んだ。


泣きそうな顔で。


そして、ツムギは気を失った。


当然、放っておくことはできなくて、救急車を呼んで、病院に連れて行った。


ツムギの意識が戻って、あたしが帰ろうとしたらあたしの手を掴んで、名前と電話番号を聞いてきた。


今度、お礼がしたいとかなんとか。


教えたらツムギは嬉しそうに、ありがとうっていった。


あの夜をあたしは忘れないだろう。