人間嫌いの小説家の嘘と本当


涙目なりながら少し赤くなった額を抑え、向かい側に座る侑李を睨みつけた。



「俺の身体を心配してくれるのは有難いけど、お前のしたい式が出来ないのなら意味無いだろ?」



淡青色の瞳が温かで優しい光を灯す。
侑李の言っていることは有難いけれど――。



「私だって、侑李が無理をするような式は挙げたくないの」



侑李も私を思ってくれているように、私も侑李のことを考えている。
お互いが相手のことを想って、言ってるんだ。



「ねぇ、侑李。二人の結婚式だよ。一緒に考えよ?」



思いを込めて彼を見つめていると、ふと頭の上に手が伸びてきて、わしゃわしゃと描き撫でた。



「お前ってホント可愛いな」



か、可愛い?!そんな褒め言葉、初めてだ。
聞きなれない言葉に、だんだん頬に熱が集まり顔が赤くなっていく。



「よし。じゃ行くか」