「うぅ・・・ふぇ・・・」


トイレの個室で、私は泣いた。


誰もいなかったし、たくさん涙を流してスッキリしたかった。


この涙と一緒に、桜木くんへの恋心も流れ落ちたらいいのに。


すると


───ガタッ


トイレの入口のドアが開く音がした。


誰か来た?


そのとき、とても安心する声が聞こえてきた。


「夏美?大丈夫?」


・・・みっちゃん!


私は思い切り個室のドアを開けた。


「みっちゃん!」


そして個室の前にいたみっちゃんに思い切り抱きついた。