「その1。何故俺が、楠森駿のことを知っているでしょう」


逢坂はあたしを見たまま、そう言うけど。


「え…知らない」


それはあたしが気になっていたことで。


まずさっき会ったばっかの逢坂に、あたしたちのことがわかるはずないのに。


「正解は俺は楠森と中学同じだから」


「え?!」


驚きのあまり、あたしは逢坂を見たまま声を上げる。


――駿と逢坂が、同じ中学…?