おずおずと入ってきたのは、執事のオルディ。
彼はどうやらアレクが苦手らしく、あまり彼に近寄ることはない。
「オルディ?どうしたの?」
「あ、の……紅茶を入れました…」
ちらちらとアレクを見つつ私の前に紅茶が注がれたカップを差し出した。
「まぁ!オルディの入れてくれる紅茶はとっても美味しいから、嬉しいわ」
嬉々としてそのカップに口をつけ、口に含む。
「おいし〜い!!ね、今日は何をブレンドしてくれたの?」
私がそう質問すると、強ばっていたオルディの顔が少しだけ緩んだ。
「ジャスミンを主に、レモンと薔薇を入れてみました。少しだけ匂いがきつくなってしまったのですが……」
「あら!全然気にならないわ。ありがとうオルディ」
「まったく……」
私とオルディの会話に眉を潜めたアレクは、けれどそれ以上何も言うことなく黙ってそこに佇んでいた。



