いつも通りの朝。

いつも通りの学校。

いつも通り、翔吾とバカやりながら話をしていた。

「放課後、時間ある?」

「あるよ。」

答えを聞いた途端、翔吾のテンションが上がったような気がした。

遊びに行くなんて、いつもの事なのに。 と気にもとめなかった。

いつもの"誘い"の"ひとこと"を言うのに、翔吾がどれだけの勇気を出したのか、なんて知らずに……


「またあとでな」

いつも通りの表情で

いつも通りの授業風景。

いつも通りの日々が過ぎていって

ただひとつ違ったのが

放課後になったと同時に
翔吾が、俺の手を引いて"向かった場所"は、遊び場じゃなかった。