未晴と別れたあと、すぐに翔吾に電話をして、居る場所を確認すると、とにかく走った。

向かうは、翔吾の部屋。


なぁ、翔吾___……

どんな気持ちで未晴を会わした?

どんな気持ちで過ごしてた?

どんな気持ちで" いま "居るんだ?

____頼むから、笑うなよ。


「どうなった?」

部屋に入るなり、聞いてくる翔吾を見て、やっぱり落ち着かなかったんだと感じた。


ちゃんと気持ちを伝えたこと。

ちゃんと断ってくれたこと。

「翔吾には敵わねぇよ。」

未晴よりも先に出会っている翔吾のことは、俺だって大事だ。

「泣かせたら、奪ってやるから。」

そう言ってイタズラっぽく笑って見せた。

未晴だって俺にとっては大事な人。


失恋したんだから、これぐらいの憎まれ口は良いよな……?
許される……よな……?


「りょーかいっ。奪えるもんなら奪ってみろよーっ」

イタズラに、余裕の笑みを返してくる、いつも通りの翔吾。


「話す機会くれて、ありがとな。」

いきなりのお礼に驚いて照れてる翔吾を見て笑ってやった。

再会してくれて、ほんとにありがとう。
これからもよろしくな、翔吾。