スープを飲み終えた頃には
落ち着きを取り戻していた。

すぐに想いを断ち切れる訳じゃないし、なにより翔吾は俺と未晴のことを知らないんだから。

わざわざ言う必要もないんじゃないか、とか思ったのも確かだけど、親友だからこそ、言いたかった。


「__……聞いてくれんの?」

「おう、もちろん。」

待ってました、と言わんばかりに聞く体勢に入ってくれた。


中学生の頃、半年だけだったけど未晴と付き合ってたこと。

ずっと想ってたこと。

翔吾のカノジョだと紹介されたとき、苦しかったこと。

翔吾じゃなきゃ良かったのにって酷いことを考えてしまったこと。

おめでとうって言いたかったこと。


「……でも、俺っ、翔吾と再会出来て本当に嬉しかったんだ。」

それからは言葉も出なかった。

翔吾の顔を見ることも出来なかった。

親友だからこそ言わなきゃ、言いたいって思った。

そんな身勝手な想いで
傷付けたと思ったんだ。

ごめん、ごめんな、翔吾___…