その言葉に私が目を見開いていたら
ピピッと膝の上でスマホが震えて鳴った。
母からだと思い私は確認もせず
サッとつかんでタッチしたつもりが
間違ってマイクを押してしまった。
「瑠花、何あのメールは?もしもし?聞いてる?声が聞こえない。今どこにいんの?」
和人の声だった。
私は慌ててマイクを切らずにそのまま喋った。
「香港です。」
「香港?お袋さんに呼び出し喰らったのか?」
「そんなとこです。」
「とにかく帰ったら話すから。じゃ。」
プツッと切れた。
「千葉さん、すみません。母からだと思ったら違いました。」
「今の誰?」
「和人です。幼なじみの。近所なんです。」
「声が。」
「声がどうかしましたか?」
「俺の声に似てる。そっくりだ。」
「全然似てませんけど。」
「瑠花。」
「はい。」
「いいよな?」
と彼の声が私の耳に甘く響いた瞬間
胸のトクトク音が早くなったのが恥ずかしかった。
見つめ合って唇を重ねたら
さらに近くに引き寄せられた。
私にキスするこの唇から響く彼の声は私だけのものだ。
あとで確認するのを忘れないように
こっそりと心の中でメモを取った。
そうしてから
彼のキスにすがるように
甘えて応えるように
私をもっと欲しがってくれるような
飛びきりの熱いキスを返すことに専念した。
~ 完 ~
ピピッと膝の上でスマホが震えて鳴った。
母からだと思い私は確認もせず
サッとつかんでタッチしたつもりが
間違ってマイクを押してしまった。
「瑠花、何あのメールは?もしもし?聞いてる?声が聞こえない。今どこにいんの?」
和人の声だった。
私は慌ててマイクを切らずにそのまま喋った。
「香港です。」
「香港?お袋さんに呼び出し喰らったのか?」
「そんなとこです。」
「とにかく帰ったら話すから。じゃ。」
プツッと切れた。
「千葉さん、すみません。母からだと思ったら違いました。」
「今の誰?」
「和人です。幼なじみの。近所なんです。」
「声が。」
「声がどうかしましたか?」
「俺の声に似てる。そっくりだ。」
「全然似てませんけど。」
「瑠花。」
「はい。」
「いいよな?」
と彼の声が私の耳に甘く響いた瞬間
胸のトクトク音が早くなったのが恥ずかしかった。
見つめ合って唇を重ねたら
さらに近くに引き寄せられた。
私にキスするこの唇から響く彼の声は私だけのものだ。
あとで確認するのを忘れないように
こっそりと心の中でメモを取った。
そうしてから
彼のキスにすがるように
甘えて応えるように
私をもっと欲しがってくれるような
飛びきりの熱いキスを返すことに専念した。
~ 完 ~



