もっと聞かせて うっとり酔わせて

「瑠花、前田が失礼なことを言ったようだが気にしないで。」

「お仕事はよろしいのですか?」

「今日の分は今のところオーケーだ。俺腹ペコ。瑠花は食べた?」

「いいえ、まだです。」

「こんな時間じゃ飲み屋しかないな。ちょっと待ってて。」

千葉さんは内線でルームサービスを頼んでいた。

夜の11時に頼めるとは思えない。

「軽いもので済ませよう。すぐ来るよ。」

驚いた。

「ところで今夜の予定は二人でお喋りといこうじゃないか?」

「はあ?」

「一晩中瑠花に聞かせられるだろ、俺の声を。」

「それはとても魅力的なお申し出ですけど。」

私はソファーにかけた。

千葉さんはデスクの前にいた。

「けど何?」

「ご迷惑では?」

「全然。」

「前田さんが言っていたように、千葉さんは寂しがり屋なんですか?」

「あいつが言うならそうなんだろ。」

「本当ですか?」

「自分ではわからない。」