「ん?」

「…如月さ…いじめられてたん?」

「…そっか…さっき言ってたの聞いてたんだもんね…」

ってか加瀬君…同じクラスなのに知らなかったのかな?

「いじめられてたよ。でも、今は解決した。それより、加瀬君は知らなかったの?」

「…あぁ」

私が加瀬君を知らなかったのと同じなのかな?加瀬君はサボりだったとかタイミング良くいじめの場面にはいなかったみたいな。

「…いじめか。」

「え?」

「いじめなんて、くだんねぇよな…」

「そ、うだね。」

加瀬君は少しいつもと違って見えた。

「…如月はさ。いじめてた奴らのこと今でも憎んでたりすんのか?」

「…え?」

「…そいつらもいじめられればいいのに。とか」

びっくりした。加瀬君がそんなこと言うなんて。でもなにか理由があるのかな?

「私は、いじめられた理由が好きな人関係だったの。」

「は?」

「しかも、自分のじゃなくて親友の…へへ。」

「親友の好きな人関係なのになんでお前がいじめられんの?ってか親友ってこの前のうるさい女か?」

「うるさい女じゃなくて、さくらっ!…そのさくらの好きな人は彼女がいたの。ふつうだったら彼女はさくらをいじめるはずでしょ?」

「あぁ」

「でも彼女がいるはずの男子は本当は私のことが好きだったらしいの…」