「精羅ぁ〜!そんなに長くひなたにいたら気分悪くなるって拓哉がいってたよ?早く席に行こう!」

…あれ?さくらと野々はもう精羅と仲良くなったのかな?

「うん!」

精羅を席に連れてくると驚かれた。

「すごっ!周りにはなにかあった時のためにいろいろあるし!椅子も気持ちいし!日陰だし!グラウンドもよく見えるっ!こんなとこいていいの?!」

「あはは。君面白いね?」

「…え?!」

「あ、陸さん!」

今では理事長ではなく陸さんと呼んでいる。加瀬君が言うにはお気に入りの子には理事長と呼ばせたくないらしい。

「どうも!この学園の理事長をしている!陸ですぅ!」

「こ、こんにちは!あの…この席…」

「あぁ。それはね、めいちゃんに頼まれたからね。」

「めいちゃんが?!」

「うん!1つ頼みを聞いてくれるって言うから頼ませてもらったの。陸さんありがとうごさいます!」

「いいよ〜君らも楽しんでね」

「「「はいっ」」」

「じゃあ私は応援席に行くね!あ、これプログラム。なんかあったら呼んでね!」

「あ、めい!」

「ん?」

「がんばれよ!」

ドキっ!

「うん!!」

私、今ならなんでも出来そうな気がする。