「なぁ加瀬!お前タイム何秒?」

あ、峰吉君加瀬君のこと怖いって言いながらも本当は仲良くなりたいのかな?

「…6秒84…」

「早っ!すっげぇな!加瀬っ。見た目不良なのに足はぇって!実は頭を悪そうなのに頭いいみたいな?!」

え?!峰吉君…それ怒らせちゃうんじゃ…

「ぷっ。お前、結構失礼だよな!」

「…え、そ…そうか?あはは〜」

加瀬君…笑うじゃん!峰吉君の前でも

「如月さん。何秒?」

「…ごめん私、50メートル測ってないんだよね…」

「そっか〜順番どうする?」

1番と2番が100メートル。3番と4番が150メートル。アンカーの5番が200メートル。

「やっぱり、女子2人が1番2番がいいんじゃない?」

うわ。いつでも紳士だよね赤井君…

「それじゃあ勝てねぇと思うぜ」

「え?加瀬?!…じゃ、あなんか…いい案なるのかよ…」

赤井君…加瀬君を怖がってる?

「1番峰吉、2番そこの女、3番そこのお前4番如月5番俺、でいいんじゃね?」

4番?!そんな大切なとこ私でいいのかな?

「はぁ?!…なんで、加瀬が決めんだよっ!」

「それが1番じゃねーか」

あ…加瀬の顔が変わった。さっき峰吉君としゃべるときみたいなのじゃなくて、イライラしてるみたいな…

もしかして、加瀬君が言ってた上辺だけの友情って言ってたことが関係してるのかな?

ーピリピリー

「あ、ごめん。」

なにこんな場面に!

《めいちゃん、リレー練習頑張ってる?めいちゃんのことだからなんでも一生懸命に頑張ってるんだろうな〜!当日私と拓ちゃんも見に行くからね!》

う、うそ!精羅と拓哉もこれるの?

「やった…」

「…じゃあ俺帰るから」

「あ、まってよ!これから練習ある!」

「はぁ?聞いてねぇよ!」

「言ってないもん!って加瀬君!携帯光ってるよ!メール?」

「あぁ?天からだ…めんどくせ」

そう言いながらめんどくさそうに携帯を見た加瀬は、さぁーと血の気が引いたように私を見た。

「練習だけしてってやるよ」

ちらっと見たけど…天君からのメールは練習をしてこい。的なメールだったのだろうな。