「そういえば今日、どこに行くの?」

「まずは映画だな!」

映画館に着く。

「何見る?」

「お前が見たいのでいいよ」

「え〜!いいの?!じゃあこれ!」

私が指したのは、青春ストーリー。

「…」

「運生?」

「え、あー。なか入るか」

「…うん…?」


なかに入って席に座る。そしたらすぐに暗くなって映像が流れた。

「…グスっ」

「…」

「ぅぅ…グスっ」

「お前泣きすぎだろ」

映画が終わると私は号泣した。普通は映画で泣いたりなんかしない。けど、今回の話は違う…これは、運生と見ちゃいけなかった。

「…グスっ」

だってね、内容が…。

「病気の子供が初恋の女の子に告白できずに死んだなんて、いやな話だよな」

「運…生…」

…本当にざっくりいったら運生の言う通り。この話を…病気を持っている運生に見せちゃいけなかったのに。

「…」

私は謝ろうとしたけど、そしたら病気を持っている運生を傷つけてしまうと思った。

「…いい加減泣きやめよ。ほら、次のどこ行くぞ」

「…うん。」

そうだよね。いつまでも落ち込んでたって運生に迷惑かけるだけ。今日は笑顔でいるってきめたじゃん!!