【退院の日】
「運生、準備できたよ」
「お、おお」
ん?なんだろう…運生の反応が変
「何?」
「いや。…俺、服着替えてねぇってか今起きたからなんもしてねぇ…」
「ゆっくりでいいよ。私、本読んでるから」
私の腕はもうすっかり治って今は前みたいに普通に動く。
「めい!待たせて悪りぃな」
「う、うん。大丈夫」
不覚にも運生の私服姿にドキッとした。というか私は今初めて思ったけど運生はイケメンというやつだろう。整った顔に金に染めた髪。背も高いし。まぁ私も高いから運生とは5センチくらいの差しかないけど…
「あ?俺に見とれちゃった?」
「ち、ちがっ!…ただ、運生ってしゃんとしたらもてそうだなぁって」
「なんだよしゃんとしたらって。それを言うならお前だって絶対もてるだろ」
「私はもてないよ!!」