「どんな友達なんだ?」

そんな質問されると思ってなくてびっくりしたけど、口からはスラスラと言葉がこぼれ落ちた。

「…優しくて、頼りになって。…一緒に居るだけで安心する。……大切な友達」

「……はは」

え?!

「…めいのそんな顔ずっと見てなかったよ」

…めい…って…

「…いや。俺があんな顔させてたのかな」

「おと…う…さん」

お父さんが私と目を合わせた。久しぶりだった。お父さんと目があったの…ちゃんと顔を見たの…

お父さんが急に席を立って私の前に来る。

ーポンー

「めいは、こんなに大きくなったんだな」

私は頬に涙が伝って床へ落ちていくのがわかったけど涙を拭わなかった。

「…お…父さんて…私ね…」

お父さんは私を憎んでる。…だけど…わがまま言いたい。…お父さんを苦しませちゃうわがままかもしれないけど…伝えたい

「…今は…色んな料理作れるんだよ…?…お母さんが…よく作った…唐揚げ…もう、作れるよ?…お父さんの…大好物だった…よね…」

「…」

「私ね…」

お父さんとご飯を食べたい。

「一緒にご飯を食べよう」

「…え」

言ったのは私じゃなかった。