「び、びっくりした…」

前と変わらない声。…

「あ…れ?」

最悪だぁぁぁぁぁぁぁぁ!!…どうしてこんなについてないの?!私のばかぁぁ!!あーーー。

パソコンを1階に置きっぱなしにしてきてしまったのだ。

「びっくりしすぎてかな…はは」

明日にしようかと迷ったが1日でも早く拓哉を救いたいと思い1階へ戻ることにした。


「すぅ…はぁ…」

できるだけ物音を立てずに。

ーガチャー

あ!?…ドアを開ける音が思ったよりおおきかった。

「…?!」

私は驚いて立ち尽くしてしまった。お父さんが私のパソコンを見ていたから。…勝手に見たから驚いているんじゃない。…私に興味なんてないはずなのに、なんで私のパソコンを見ているのか。というところに驚いたから。

「…お、父さん…」

声が裏返る。会話はおろか、自分から話しかけるのなんて何年ぶりだろう…

「…パソコンを…とりに…」

なにも言わないお父さんに少しビクつきながら言うと、お父さんが、

「…病気なのか…?」

「…え?」

「…精神病…」

「…」

やっぱり、見てたか…。けどなんでお父さんはそんなこと聞くんだろう…

「…もしかして…家族のことで…か?」

「え?」

「…」

「あ、えっと…び、病気なのは私じゃなくてね。と、友達が…」

「ああ。そうか」

なんで?…なんでそんな顔するの?…昔から見たことのある…ほっとした顔。

「友達…いたのか」

「うん」

「…俺はなにも知らないんだな…」

「え?」