「う…うぅ…ごめん。…めい…ありがと…」
「うん」
拓也は今まで見たいなお母さんみたいな拓也じゃなくて、子供みたいに縮こまる拓也を見て不思議な気持ちになった。
ーダダダダダダダー
「なんの音?!」
「誰かがはしってるんじゃない?」
「あーあ。その人夏子さんにおこられるねっ」
「間違いないねっ」
そういって私達は無邪気に笑った…だってこんなことがあるはずないって思ってたから。
ーがらがら!!ー
「拓也君っ!!」
「な、夏子さん?!」
走ってたのは夏子さん?!
「よく、聞いてね…。…拓也君が移る病院の…精神科の先生が亡くなられて…」
…え…。
「うそ…」
「まじかよ…」
「…」
拓也は、まるで全てを失ったかのように目の輝きが消えた。
「たく…」
「ででって!!」
「「「?!」」」
「うわぁぁ!!でてけ!!」
「拓哉君?!…至急707号室に来てくださいっ」
「た、拓ちゃ…」
「…でてって」