「え?!熱?うそっ」

ふらっ

「さくら?!」

倒れそうになったさくらを加瀬君がバッチリ受け止めてくれた。

「俺が保健室に運ぶから。如月はもどってろ!」

「で、でも…」

「そんな暗い顔したやつが来たらこいつの熱もあがんだろ?」

「…うん。そうだね。お願いします」

「そうやっておとなしくしとけっ」

「はい」





私、さくらが熱あることわからなかった…。最低だ…。

「はぁ…」






「めいっ!」

「あ…運生っ」

「なにしてんの?」

「へ?…」

えええ?!、うそ!もう終わってたの?!体育祭…。

「なんかあった?」

「…う、ううん。大丈夫!」

加瀬君も暗い顔するなって言ってくれたのにいつまでも暗くちゃ運生にも心配かけちゃう…

「そっか」

「あ、運生!今日楽しかった??」

「おう!お前運動神経いいんだなっ」

「…そかな?けど…運生の…ハッ」

だめだ。これをいっちゃ…

「う、運生の髪の毛跳ねてるよ?」

「うそ?」

「ほ、ほらここ!」

「あ!!本当だ」

よかった。うまくごまかせて。

“運生の方が運動とかとくいなんじゃないのー?“

私、なんてことを言おうとしていた?次からは気をつけないと…