「…精羅には言ったの…?」
「…まだ。」
「…」
「…今日の、めいの走りを見て決意したんだよ。」
「…え?」
「めいの走りは何にもとらわれてない自由な走りだった。俺もそんなふうに走りたい…」
「拓哉…。……うん。応援する!拓哉が胸張って帰ってこられるように…」
私は涙が溢れてきた。
「…拓哉は、絶対戻ってくるよね?」
「…あったりまえだろっ!」
「…よかった…。遊園地行こうね」
「遊園地だけじゃなくてさ、映画にも水族館にも…まだ行ったことないところが沢山あるんだから…全部いくぞ」
「運生?!…今の聞いて…」
「俺、知ってたよ」
「「え?!?」」
何で運生が知ってるの?!拓哉が言った?…わけじゃないし。